短期の投資が上手くなるには・・・
ウォーレン・バフェットが好むような10年ほどの長期的な投資ではなく、だいたい半年、または一年以内の言ってみれば短期の投資で勝つためには何が必要となるでしょうか。個人的には、「玉の調節」という概念ではないだろうか、と思います。僕はその概念を林輝太郎氏の著書から学びました。
相場で利益を得るための経るべきステップは、大きく分けて3つではないかと考えます。その3つとは、
です。どのタイミングで何枚買うのか、または売るのか、などといった判断が仕掛けに相当するでしょう。仕掛けた後にはポジションをより有利に展開するために、多くの場合玉の調節をする必要があります。そして最後の手仕舞いの段階ではじめて損益が確定するのです。実質的に相場は上記の3工程で成り立っているはずなのですが、残念ながら世に出回っている相場の指南書の多くは「仕掛け」のみに言及したものとなっているのではないでしょうか。
「仕掛け」は確かに重要です。それが上手くいけば、手仕舞いの段階で少々のミスがあってもある程度の利益は得られるかもしれません。ただ、「仕掛け」が上手くいけばいいのですが、そうではなかった場合にどうするのでしょうか?「仕掛け」が上手くいけば利益になり、逆に「仕掛け」に失敗すれば損を出してしまう・・・。「仕掛け」に成功したか否かがその投資が上手くいったかあるいは失敗したのかを決めてしまう唯一のファクターとなっているような人がいれば、たぶんその人はトータルでは負け越しているのではないでしょうか。
「仕掛け」は相場において重要な役割を担いますが、それ自体で独立するプロセスではありません。「仕掛け」の成否が最終的な損益に直結するのですが、だからと言って「仕掛け」に失敗したからその投資も失敗だった、というのであれば必然的に負けが込むでしょう。理想的な「仕掛け」はよほど経験を積んだ人でも難しい。欲をあげればキリがないし、どこかしら予想と違うポジションになってしまうからです。理想的なポジションを建てた時しか勝てないのであれば、裏を返せばそれ以外の条件では全て負け戦だということです。
「仕掛け」が少々悪くても、利益を出す。それを実際にどうするかを知らない限り、相場には手を出さない方が無難だと思います。勝てないのではなく、勝っても得られる利益は少ないのに負けるとものすごい損をしてしまうという典型パターンだからです。逆に言えば、予想に反した「仕掛け」をカバーできるような技術さえ習得すれば案外相場はカンタンです。「仕掛け」に失敗した、つまり玉の建て方が悪かった場合でもなんとかして手持ちのポジションを有利に持っていく。それを実現するのが「玉の調節」という技術なのです。
「玉の調節」とは何か?
不利なポジションをより有利に持っていく。有利なポジションをより有利に展開する。相場において“有利”とはどのような状況かを考えれば、その答えはただ一つです。より簡単に利益を得られる状態です。結局のところ「玉の調節」とはより楽に利益を得るために使う技術だと考えてみてはどうでしょうか。建て玉を有利に展開することとは即ち相場のうねりに乗ってやることです。刻々と変化する相場の流れを読み、それに合わせて建て玉を調節すれば良いといえるでしょう。
ただ、ここで一つ大きな問題があります。そもそも相場のうねりなんてどうやって読むんだ、ということです。仮に相場のうねりを読みきれる人物がいたら負けるはずはありませんよね。そんな神様みたいな人は未だかつて現れていません。1度や2度ではなくすべてのうねりを予想することは不可能です。要するに目指すだけムダ。すべてを予測できるはずもなく、その必要もありません。明日以降のトレンド、要するに傾向がなんとなく分かればいいのです。あとはその傾向に動いた場合に有利になるように玉の配置をいじくってやればよいのです。例えば、下げが続きそうなら売りの枚数を厚くしたり、買いの枚数を薄くしたりすれば良いというように。
玉の配置に関する技術としては、ナンピンとツナギが使えれば十分です。それだけでお釣りがくるぐらいだと思います。もし、買いと売りのポジションが同枚数であればそこからサヤを取っても良いでしょう。ナンピンとツナギを使えるようになれば、玉を動かすことが出来るのです。
すべては場帳からはじまる!?
「仕掛け」も「玉の調節」も「手仕舞い」もすべて値動きが判断の一番の根拠になるかと思います。値動きを身をもって知るには、場帳が欠かせません。チャートも良いとは思いますが、初めのうちは場帳だけで事足ります。値動きという数字だけが売買の直接の決め手であり、むしろそれ以外の情報を排除したのが場帳です。株なら終値だけを、商品なら各限月ごとの終値だけを毎日ノートに書き写したものを場帳とすれば、数字が多すぎることもなく雑多な印象を拭うことに一役買うでしょう。
場帳をもとに「仕掛け」をおこない、もし余程上手くいかなければ損切りすればよく、調節可能な範囲で仕掛けられたのであれば、その後ツナギやナンピンを用いてポジションを調節します。そして場帳を見ながら頃合いを見計らって手仕舞いする。詰まるところ、仕掛け、玉の調節、手仕舞いもすべて場帳によるわけです。そのため、相場を極端にシンプルにしようと思えばやるべきことは以下のことだけで十分なのです。場帳をつけること、損切りを恐れないこと、そしてツナギとナンピンの練習をすること。それらを実践するだけで、短期の投資が飛躍的に上手くなるのです。
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